トヨタKINTOの仕組みを完全図解!保険・メンテ込みの「車のサブスク」が若者に選ばれる全理由
「KINTO(キント)」という名前をCMやネットでよく見かけるけれど、「結局カーリースと何が違うの?」「仕組みが複雑そうで手が出せない」と疑問に思っていませんか?
トヨタが展開するKINTOは、単なるカーリースではありません。「車検も税金も、そして高額な任意保険さえもすべて定額にする」という、特に20代〜30代のドライバーにとって革命的な仕組みを持ったサブスクリプションサービスです。
この記事では、KINTOの料金体系、保険のカラクリ、審査の裏側、そして返却時のルールまで、その仕組みを徹底的に深掘りして解説します。
そもそも「KINTO」とは?仕組みの全体像

KINTOは、トヨタ自動車グループが運営する車のサブスクリプションサービスです。
動画配信サービスのNetflixやSpotifyのように、「毎月定額の利用料を支払うことで、期間中トヨタの新車を自由に利用できる仕組み」です。
「所有」ではなく「利用」
通常の購入(ローンや現金一括)との最大の違いは、車の「所有権」です。
- 購入: 所有者は「あなた」。売るのも改造するのも自由。
- KINTO: 所有者は「KINTO社」。あなたは「使用者」。契約満了後は必ず返却。
「自分のモノにならない」という点はデメリットに聞こえますが、その代わり「車の減価償却(価値が下がること)」や「売却時の面倒な手続き」のリスクをすべてトヨタ側が負ってくれるというメリットの裏返しでもあります。
KINTOの料金の仕組み:月額料金には何が含まれている?
「月々◯万円〜」という表示金額には、車を維持するために必要なほぼすべてのコストが含まれています。これがKINTOが「家計管理が楽」と言われる理由です。

月額料金に含まれるもの一覧
- 車両本体価格: オプション代金も含む
- 登録諸費用: ディーラーに支払う手数料など
- 自動車税: 毎年5月に届く数万円の税金
- 重量税・自賠責保険: 車検時にかかる費用
- 任意保険料: 対人・対物無制限の最強クラスの保険(後述)
- 車検代・メンテナンス費用: 定期点検、オイル交換、タイヤ交換(プランによる)、消耗品交換
ユーザーが別途支払う必要があるのは、「ガソリン代(電気代)」と「駐車場代」のみです。
突発的な出費がゼロになるため、貯蓄計画が立てやすくなります。
保険の仕組み:KINTO最大の特徴!最強の「専用保険」
KINTOの仕組みの中で、他のカーリースやローンと一線を画すのが「自動車保険(任意保険)」です。ここには驚くべきカラクリがあります。

1. 年齢・等級に関係なく「誰でも定額」
通常、20代や初めて車を持つ人は、事故リスクが高いとみなされ保険料が年間20万〜30万円と高額になります。
しかし、KINTOの保険は「契約者の年齢」や「これまでの等級」を一切無視した一律料金です。
- 21歳の初心者: KINTOなら保険料込みで格安
- 20等級のベテラン: 逆にKINTOだと保険料の恩恵が薄い可能性あり
2. 誰が運転しても補償対象
一般的な保険は「本人限定」「家族限定」などで範囲を狭めて安くしますが、KINTOの保険は「契約者が許可した人なら、友人や恋人が運転しても補償対象」となります。
仲間とのドライブで運転を交代しても安心な仕組みです。
3. 事故で保険を使っても料金は上がらない
これが最強のメリットです。通常、事故で保険を使うと翌年の等級が下がり保険料が跳ね上がりますが、KINTOは何度事故を起こして保険を使っても、月額料金は一切上がりません。
- 自己負担額(免責): 最大50,000円
- 修理費が50万円かかっても、支払うのは5万円だけ。月額料金もそのままです。
KINTO プランの仕組み:選べる2つの契約形態
KINTOには、ライフスタイルに合わせて選べる2つのプランがあります。

A. 初期費用フリープラン(王道プラン)
まとまったお金がない人向けのプランです。
- 頭金: 0円
- 契約期間: 3年、5年、7年から選択
- 中途解約: 原則不可(解約金が発生する)
- ボーナス払い: 設定可能
B. 解約金フリープラン(柔軟プラン)
いつ解約するかわからない人向けのプランです。
- 初期費用: 月額料金の約5ヶ月分相当を最初に支払う
- 契約期間: 3年(再契約で延長可能)
- 中途解約: いつでも0円で解約可能
- 特徴: 「転勤が多い」「結婚の予定がある」など先が読めない人に最適。
【特約】のりかえGO
のりかえGOは契約期間の途中でも、割安な手数料を支払うことで新しい車に乗り換えられる仕組みです(初期費用フリープランのみ)。
例えば3年契約の場合、1年半(18ヶ月)経てば、数万円の手数料で最新の車や別のサイズの車に乗り換えることができます。
KINTOの審査と契約の仕組み:WEB完結と支払いのタイミング
KINTOはディーラーに行かず、WEB(スマホ)だけで申し込みが完結します。
審査はトヨタファイナンス
審査はトヨタグループの「トヨタファイナンス」が行います。
車の所有権がユーザーに移らない(担保が確保されている)ため、一般的な銀行のマイカーローンに比べると審査は通りやすいと言われています。主婦や学生でも、連帯保証人をつければ契約可能なケースが多いです。
支払いはいつから始まる?
ここも重要なポイントです。
契約完了後、車が登録(ナンバー取得)された日の翌々月から支払いが始まります(クレジットカード払いの場合)。
- 例:4月に契約・登録 → 6月2日に初回引き落とし
納車と支払いのタイミングに少しラグがあるため、初期の資金繰りに余裕が持てます。
KINTOの車両管理と返却の仕組み:ルールとペナルティ
「借りている車」である以上、守るべきルールがあります。これを知らないと最後に後悔することになります。

1. 走行距離制限
- 制限: 月間1,500km
- 計算方法: 3年契約なら「1,500km × 36ヶ月 = 54,000km」が上限。
毎月厳密にチェックされるわけではなく、返却時のトータル距離で判断されます。
もし超過した場合、トヨタ車なら1kmあたり11円の精算金が必要です。
2. 禁止事項
以下の行為は固く禁じられています。
- 喫煙: 電子タバコ含む完全禁煙
- ペット同乗: ケージに入れても原則NG(臭いや毛のリスク)
- 改造・カスタム: 純正オプション以外はNG。返却時に原状回復が必要。
3. 返却時の査定(原状回復)
返却時、車に大きな傷や凹み、車内の汚れ(シミ、臭い)がある場合、減点方式で修理費用を請求されます。
- 1cm程度の小傷:不問とされることが多い
- 大きな凹みや修理が必要な傷:1点あたり1,100円で計算され請求
普通に乗っていてつく生活傷なら問題ありませんが、事故の傷を放置して返却すると高額請求になるため、契約中の保険修理が推奨されます。
新しい仕組み「KINTO Unlimited」とは?
プリウスやヤリスの一部グレード(Uグレード)で選べる新しい仕組みです。
通常のKINTOよりも月額料金が1〜2割安く設定されています。
なぜ安いのか?
- ソフトウェア・アップグレード: スマホのように車の機能を無線で最新版に更新できる。
- ハードウェア・アップグレード: 将来登場する新しい装備を、後付けできるように設計されている。
- コネクティッド見守り: オイル劣化などをAIが診断し、無駄な交換を防ぐ。
車が古くなっても「最新の状態」を維持できるため、中古車としての価値(リセールバリュー)が高く維持される計算になり、その分を月額料金の値下げとして還元しているのです。
まとめ:KINTOは「面倒をお金で解決する」仕組み
KINTOのメリット
- 頭金0円で最新のトヨタ車に乗れる
- 若者でも保険料が定額で激安
- 税金や車検の時期にお金を用意する必要がない
- WEBで完結し、ディーラーとの値引き交渉が不要
KINTOのデメリット
- 資産にならない(返却必須)
- 走行距離制限(月1,500km)がある
- カスタムや喫煙ができない
KINTOは、「車をいじり倒したい人」や「長く乗って自分の資産にしたい人」には向きません。
しかし、「車は単なる移動手段。面倒な手続きや突発的な出費は嫌だ。スマホ代のように定額で賢く乗りたい」と考える合理的思考の人にとっては、これ以上ない優れた仕組みと言えるでしょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 契約終了後、気に入った車を買い取ることはできますか?
A. できません。
KINTOの仕組み上、契約満了時の選択肢は「返却して終了」「新しい車に乗り換え」「同じ車で再契約(プランによる)」のいずれかです。買取オプションは一切ありません。
Q2. 事故で車が全損(廃車)になったらどうなりますか?
A. 強制解約になりますが、追加費用はゼロです。
ここがKINTOのすごい点です。通常なら残りのローンを一括返済する必要がありますが、KINTOの場合は付帯保険の特約により、解約金や違約金なしで契約が終了します。リスク管理としては最強の仕組みです。
Q3. ナンバープレートは「わ」ナンバーになりますか?
A. なりません。
レンタカーではなく「リース契約」なので、自家用車と同じ通常のナンバープレートです。希望ナンバーを取得することも可能です。
Q4. 契約期間中に引っ越したらどうなりますか?
A. 手続き可能です。
転居先の近くにあるトヨタ販売店に担当を変更し、引き続きメンテナンスを受けることができます。WEB上の「My KINTO」から簡単に手続きできます。

