トヨタ「KINTO Unlimited」完全解説レポート:進化するクルマがもたらす新しい愛車ライフの全貌
KINTO Unlimitedは、「納車後もクルマが進化し続ける」という画期的な仕組みにより、「最新機能を維持しながら、通常よりも安い月額料金」を実現した新しいサブスクリプションサービスです。
契約期間中に技術が古くなるリスクを排除し、若年層にとって負担の大きい保険料や維持費をコミコミにすることで、圧倒的なコストパフォーマンスを提供しています。特に「Uグレード」という専用車種を選択することで、経済性と先進性を両立できるのが最大の強みです。
KINTO Unlimitedの革新性:「アップグレード」で進化するクルマの仕組み
自動車業界において長年の常識であった「クルマは納車された瞬間が最新であり、そこからは陳腐化していく」という概念を覆したのが、トヨタの提供する「KINTO Unlimited」です。このサービスの中核を成すのは、納車後でもクルマの性能や機能を向上させることができる「アップグレード」の概念です。
1. なぜ「アップグレード」が必要なのか?
現代の技術進化のスピードは凄まじく、スマートフォンやPCは数ヶ月単位で新しい機能が追加されます。しかし、クルマは一度購入すると数年、あるいは10年以上乗り続けることが一般的です。その結果、購入時には最新だった安全装備や快適機能も、数年後には時代遅れになってしまうという課題がありました。

KINTO Unlimitedは、この「技術の陳腐化」というリスクを解消するために開発されました。
ユーザーは契約期間中、常に最新の技術を自分のクルマに取り入れることができ、愛車の価値を維持し続けることが可能になります。これは単なる機能追加ではなく、「所有」から「利用」へとシフトする現代において、常に最適な移動体験を提供し続けるための新しいプラットフォームと言えます。
2. ソフトウェアを無線で更新する「OTA技術」
KINTO Unlimitedの進化を支える柱の一つが、ソフトウェアのアップグレードです。これは「OTA(Over The Air)」と呼ばれる無線通信技術を用いて行われます。
これまでのクルマでは、制御ソフトウェアの更新が必要な場合、ディーラーに車両を持ち込み、専用の機器を接続して書き換え作業を行う必要がありました。しかし、OTA技術に対応したKINTO Unlimited対象車(Uグレード)であれば、スマートフォンのOSアップデートのように、通信を通じて自動的にソフトウェアを最新の状態に更新することができます。
【OTAで実現すること】
- 最新の安全性能:自動ブレーキの検知対象が拡大したり、運転支援システムの制御がより自然になったりと、安全性能(Toyota Safety Senseなど)を常に最新の状態に保てます。
- 機能の追加と改善:ナビゲーションシステムの使い勝手向上や、新しいエンターテイメント機能の追加などが期待されます。
- 時間の節約:わざわざ販売店に出向くことなく、自宅の駐車場や移動中にバックグラウンドで更新作業が完了するため、ユーザーの時間を奪いません。
※注意点:車種によって対応状況が異なります。例えば、アクアのUグレードについては、このソフトウェアアップグレード(OTA)の対象外となっているため、事前の確認が不可欠です。
3. 「アップグレードレディ設計」によるハードウェアの追加
もう一つの柱であり、KINTO Unlimitedの独自性が最も表れているのが「ハードウェアのアップグレード」です。通常、物理的な装備を後付けすることは非常に困難です。配線が通っていなかったり、取り付け用のスペースが確保されていなかったりするため、内装を剥がしての大掛かりな改造工事が必要になるからです。
これに対し、KINTO Unlimitedの対象車種である「Uグレード」は、開発段階から将来の機能追加を想定した「アップグレードレディ設計」が採用されています。
【アップグレードレディ設計の秘密】
- 予備配線の敷設:将来必要になるであろう配線やコネクタを、製造段階であらかじめ車両内に設置しています。これにより、新しい機器を取り付ける際に、大掛かりな配線作業が不要になります。
- 取り付け構造の共通化:センサーやディスプレイなどの取り付け部分を、交換や追加が容易な構造に設計しています。
この設計思想により、ユーザーは納車後であっても、以下のようなハードウェアを「必要な時に、必要な分だけ」追加することが可能になります。
- 大画面ディスプレイへの換装:標準装備のディスプレイオーディオを、より大型で高精細なものに交換できます。
- 高度運転支援機能の追加:駐車支援システム「アドバンストパーク」や、死角を検知する「ブラインドスポットモニター」などのセンサー類を後付けできます。
- 快適装備の追加:ステアリングヒーターやシートヒーターなど、冬場に欲しくなる機能を後から装着できます。
これまでの新車購入では、「後で付けられないから」という理由で、使うかどうかわからないオプションまで最初につけてしまい、購入価格が跳ね上がることがよくありました。

KINTO Unlimitedなら、「まずはシンプルに乗り出して、必要性を感じたら追加する」という、合理的で無駄のないカーライフが実現します。
徹底比較で見る「KINTO ONE」との違いと料金体系
トヨタのサブスクリプションサービスには、標準的な「KINTO ONE」と、今回解説している「KINTO Unlimited」の2種類が存在します。名前が似ているため混同されがちですが、そのサービス内容と料金体系には明確な違いがあります。ここでは、その違いを深掘りし、なぜUnlimitedが「お得」と言われるのかを解説します。
1. サービスの構造的な違い
最も基本的な違いは、「対象となる車種(グレード)」と「提供される価値」にあります。
| 比較項目 | KINTO ONE (通常プラン) | KINTO Unlimited (進化版プラン) |
| 対象車種 | トヨタ・レクサス・スバルのほぼ全車種 | プリウス・ヤリス等の「Uグレード」限定 |
| 車の進化 | 納車時の性能で固定(原則) | ソフト・ハード共にアップグレード可能 |
| 見守り機能 | 基本的なT-Connect機能 | 高度な運転診断・メンテナンス予知 |
| 契約後の装備追加 | 不可(ディーラーオプション等は一部可) | メーカーオプション級の装備を後付け可 |
| 月額料金設定 | 定額(残価設定あり) | 通常グレードより割安な設定 |
つまり、KINTO Unlimitedは、KINTO ONEの「諸費用コミコミ」という便利さはそのままに、「進化」と「見守り」という付加価値をプラスした上位互換的なサービス構造になっています。ただし、これを利用するためには専用の「Uグレード」を選ぶことが条件となります。
2. 料金比較:なぜ高機能なのに安いのか?
通常、付加価値の高いサービスは価格が高くなるのが経済の原則です。しかし、KINTO Unlimited(Uグレード)は、同等の装備を持つ通常グレードと比較して、月額料金が10%〜20%程度安く設定されています。
この逆転現象には、KINTO独自の「残価(残存価値)」の考え方が大きく関わっています。
【安さのメカニズム】
- 価値の維持:通常のクルマは経年劣化とともに機能が古くなり、中古車市場での価値(リセールバリュー)が下がります。しかし、Uグレードはアップグレードによって最新の状態を維持できるため、数年後でも中古車としての魅力が色褪せません。
- 高い残価設定:将来高く売れる(価値が残る)ことが見込まれるため、あらかじめその分を車両価格から差し引くことができます。
- 月額料金の低減:サブスクの月額料金は「(車両価格 - 残価)÷ 契約月数」で算出されるため、残価が高く設定できるUグレードは、ユーザーが支払う月々の料金を安く抑えることができるのです。
例えば、プリウスの場合、最上級のZグレードとUグレードを比較すると、5年間の総支払額で約92万円もの差が出ると試算されています(Uグレードの方が安い)。これは、単に装備を削ったから安いのではなく、「進化するクルマ」としての資産価値が評価された結果の価格設定と言えます。
3. KINTO Unlimitedの料金に含まれるもの
KINTO Unlimitedの月額料金には、車両本体価格以外に以下の費用が含まれています。これは通常のKINTO ONEと同様ですが、若年層にとっては非常に大きなメリットとなります。
- 自動車税・環境性能割:毎年春に届く自動車税の支払いを気にする必要がありません。
- 登録諸費用:納車にかかる手続き費用が含まれています。
- 自動車保険(任意保険):対人・対物無制限、車両保険付きの充実した保険が付帯します。年齢や等級による保険料の変動がないため、保険料が高額になりがちな20代にとっては実質的な大幅値引きと同じ効果があります。
- 車検・メンテナンス費用:正規ディーラーでの点検、オイル交換、タイヤ交換(プランによる)などが含まれます。
- コネクティッドサービス利用料:T-Connectや専用アプリの機能利用料もコミコミです。
これら全てが含まれて月額1万円台(ボーナス払い併用時)から新車に乗れるというのは、従来のローン購入や維持費の概念を根底から覆すインパクトがあります。
「Uグレードとは」何か?車種別詳細レポート
KINTO Unlimitedを利用するための必須条件である「Uグレード」。これはKINTO専用に開発された特別なグレードです。現在設定されている主な車種(プリウス、ヤリス、ヤリスクロス、アクア)について、それぞれのUグレードの特徴と、通常グレードとの違いを詳しく解説します。
1. プリウスUグレード:圧倒的な燃費とコスパの王者

新型プリウスのUグレードは、KINTO Unlimitedの象徴とも言えるモデルです。
- パワートレイン:1.8Lハイブリッドシステムを採用。上位グレード(Z/G)の2.0Lに比べてパワーは控えめですが、その分、燃費性能はWLTCモードで32.6km/Lという驚異的な数値を叩き出しています。
- 外装・内装の違い:
- ホイールは17インチのアルミホイール(樹脂フルキャップ付き)を採用。空力性能を重視したデザインです。
- フェンダーアーチモールが無塗装樹脂となっています(Zグレードは艶ありブラック)。
- 標準のディスプレイオーディオは8インチですが、後から12.3インチへアップグレード可能です。
- おすすめポイント:日常の足として使い倒すなら、リッター30kmを超える燃費は最大の武器です。見た目もスポーティなプリウスのシルエットはそのままに、維持費を極限まで抑えたい方に最適です。
2. ヤリスUグレード:コンパクトカーの賢い選び方

取り回しの良さで人気のヤリスにもUグレードが設定されています。
- 位置づけ:ヤリスのハイブリッドモデルの中で最もリーズナブルな価格設定からスタートします。
- 装備の柔軟性:ベースはシンプルですが、「セーフティパッケージ」や「コンフォートシートセット」などのメーカーオプションを選択することで、上位のZグレードに近い装備内容に仕立てることが可能です。
- おすすめポイント:初めてのマイカーとして、必要十分な機能を安価に手に入れたい層にピッタリです。後から「ブラインドスポットモニター」などを追加できる安心感も、運転初心者には大きなメリットとなります。
3-3. ヤリスクロスUグレード:大人気SUVを身近に

納期が長期化しがちな人気のSUV、ヤリスクロスでもKINTO Unlimitedが選べます。
- 特徴:SUVらしい力強いデザインと、プリウス譲りのハイブリッドシステムによる低燃費を両立しています。
- Uグレードのメリット:アウトドアでの利用を想定し、後付けで「アクセサリーコンセント(AC100V)」を追加できるのが魅力です。キャンプや災害時の給電用として、必要になったタイミングで追加できるのはUグレードならではの利点です。
3-4. アクアUグレード:上質コンパクトの落とし穴と魅力

アクアのUグレードには、他の車種とは異なる重要な注意点があります。
- 【重要】ソフトウェアアップグレード(OTA)非対応:
アクアのUグレードは、KINTO Unlimitedの対象車種でありながら、現時点では「ソフトウェアアップグレード(OTA)」の対象外となっています。
つまり、自動ブレーキなどの安全性能ソフトを無線で最新化する機能は利用できません。 - ハードウェアアップグレードは可能:
一方で、物理的な装備の後付け(ハードウェアアップグレード)には対応する予定です。 - これなにガイド対応:
アプリのAR機能「これなにガイド」には対応しており、スイッチ類の操作説明などをスマホで確認できます。 - 選び方の判断:
OTA非対応はデメリットに見えますが、その分月額料金は非常に安く設定されています。また、アクアは全車に100V給電システムが標準装備されているなど、元々の基本性能が高いクルマです。「進化するソフト」にこだわらず、初期コストと燃費、そして給電機能を重視するなら、アクアUグレードは非常に合理的な選択肢となります。
具体的な「アップグレード」メニューと料金シミュレーション
ここでは、実際にどのようなアイテムを、いくらくらいで後付けできるのか、具体的なメニューと料金体系を見ていきます。支払いは「一括払い」と「月額払い」から選べるのが特徴です。
1. プリウスUグレードのアップグレードメニュー例
プリウスは最もアップグレードメニューが充実しています。
| アイテム名 | 概要・メリット | 費用目安(一括) | 費用目安(月額) |
| 12.3インチディスプレイオーディオ | 標準の8インチから大型化。地図が見やすく、高級感UP。 | 約167,200円〜 | 約4,620円〜 |
| デジタルキー | スマホをクルマの鍵に。家族や友人と鍵をシェア可能。 | 約77,000円 | 約2,090円 |
| ステアリングヒーター | 冬場の運転を快適に。冷たいハンドルとはおさらば。 | 約52,800円 | 約1,430円 |
| ブラインドスポットモニター他 | 死角の車を検知。安全運転の必需品。 | 約99,000円 | 約2,750円 |
| アドバンストパーク | リモート機能付きの高度駐車支援。スマホで車庫入れも。 | 約106,700円 | 約2,970円 |
※価格は変動する可能性があります。また、アイテムによっては装着条件(前提となる装備)が必要な場合があります。
2. ヤリス・ヤリスクロスUグレードのメニュー例
コンパクトカーでも、安全装備や快適装備をしっかり強化できます。
| アイテム名 | 概要・メリット | 費用目安(一括) | 費用目安(月額) |
| ブラインドスポットモニター他 | 車線変更時の安全確認をサポート。 | 約112,200円 | 約3,080円 |
| アクセサリーコンセント | AC100V・1500W。災害時やアウトドアで家電が使える。 | 約90,200円 | 約2,530円 |
| ステアリングヒーター+本革巻 | 機能だけでなく、ハンドルの質感も上質に。 | 約55,000円 | 約1,540円 |
| 6スピーカー交換 | 標準スピーカーから音質向上。 | 約37,400円 | 約990円 |
3. 支払い方法の柔軟性
アップグレード費用の支払い方法は、ユーザーの家計状況に合わせて選択可能です。
- 一括払い:ボーナスが入った時などにまとめて支払う方法。月々の支払額を増やしたくない場合におすすめです。
- 月額払い:毎月のKINTO利用料に上乗せして少しずつ支払う方法。初期費用を抑えて機能を追加したい場合に便利です。
また、アップグレードの施工は、KINTO Unlimitedアプリから申し込み、指定の販売店(ディーラー)で作業を行います。作業時間はメニューによりますが、点検のタイミングなどと合わせることで効率的に実施できます。
KINTO Unlimited専用「アプリ」が提供するデジタル体験
ハードウェアの進化だけでなく、デジタル面でのサポートもKINTO Unlimitedの大きな魅力です。専用アプリ「KINTO Unlimitedアプリ」は、クルマと常時接続(コネクティッド)することで、これまでにない安心と利便性を提供します。
1. 運転を見える化する「コネクティッドドライブトレーナー」
「自分の運転は上手いのか?」「燃費の良い走りができているか?」
こうした疑問に対し、客観的なデータで答えてくれるのが「コネクティッドドライブトレーナー」です。
- 機能:クルマのセンサーから得られるアクセル、ブレーキ、ハンドル操作、ウインカーのタイミングなどのデータを分析し、運転診断を行います。
- メリット:
- スコアリング:「安全運転スコア」「エコ運転スコア」として点数化されるため、ゲーム感覚で運転スキル向上を目指せます。
- 具体的アドバイス:「急加速が多いです」「カーブ手前での減速が遅れ気味です」といった具体的な改善点をアプリが教えてくれます。
- 事故防止:自分の運転のクセを自覚することで、事故のリスクを減らすことができます。
2. 最適なタイミングを知らせる「コネクティッドカーケア」
これまでのメンテナンスは「6ヶ月ごと」や「5,000kmごと」といった一律の基準で行われていました。しかし、KINTO Unlimitedでは、クルマの使用状況に応じた「パーソナライズされたメンテナンス案内」が届きます。
- 機能:走行距離だけでなく、走行環境(渋滞が多い、高速道路が多いなど)や運転スタイル(急発進が多いなど)を分析し、エンジンオイルなどの消耗品の劣化状態を推測します。
- メリット:
- 無駄の削減:まだ使える部品を交換する無駄を省けます。
- 安心感:本当に交換が必要なタイミングでアプリに通知が来るため、「そろそろかな?」と自分で管理するストレスから解放されます。
3. ARで直感的にわかる「これなにガイド」
最近のクルマは高機能化に伴い、車内に多数のスイッチやボタンが配置されています。「このボタンは何に使うの?」と迷った時に役立つのが「これなにガイド」です。
- 機能:アプリ内のカメラを車内のスイッチにかざすと、AR(拡張現実)技術により、そのスイッチの名称や機能概要が画面上にポップアップ表示されます。
- メリット:
- 分厚い取扱説明書を開く手間が省けます。
- 動画での解説も見られるため、直感的に操作方法を理解できます。
- 納車直後の不慣れな時期に、クルマの機能をフル活用するための強力なサポーターとなります。
「解約」のルールと契約プランの選び方
20代〜30代は、転勤、結婚、出産など、ライフステージが大きく変化する時期です。そのため、「契約期間の途中でクルマが不要になったらどうするか」という点は非常に重要です。KINTO Unlimitedの解約ルールと、リスクを回避するためのプラン選びについて解説します。
選べる2つの契約プラン
KINTO Unlimitedでは、ライフスタイルに合わせて2つのプランから選択できます。
A. 初期費用フリープラン
- 概要:頭金などの初期費用を一切払わず、月額料金だけでスタートできるプラン。最も利用者が多いスタンダードなプランです。
- 解約金:原則として発生します。
- 3年、5年、7年の契約期間があり、途中で解約する場合、残りの期間に応じた所定の中途解約金を支払う必要があります。
- 解約金は、契約残月数が多いほど高額になりますが、期間が経過するにつれて徐々に安くなる仕組みです。
- 特約(重要):
- 「中途解約金免除特約」:死亡や免許返納だけでなく、「海外転勤」などによりクルマの使用が困難になった場合、所定の証明書を提出することで解約金が免除される仕組みがあります。転勤族の方には非常に心強い制度です。
B. 解約金フリープラン
- 概要:契約時に「月額利用料の約5ヶ月分」相当額を申込金として前払いするプラン。
- 解約金:いつ解約しても0円です。
- メリット:
- 「1年後に留学するかもしれない」「いつまでここに住むかわからない」といった、将来の予定が不確定な方に最適です。
- 契約期間満了後に、同じクルマで「再契約」をして乗り続ける権利があるのも、このプランの特徴です。
どちらのプランを選ぶべきか?
- コスト重視なら「初期費用フリープラン」:
まとまったお金を出さずに新車に乗れるのがサブスクの最大のメリットです。特別な事情がない限り、基本的にはこちらがおすすめです。 - 柔軟性重視なら「解約金フリープラン」:
初期費用(5ヶ月分)はかかりますが、精神的な自由度は高いです。短期間での乗り換えを前提とする場合や、生活環境が激変する可能性がある場合はこちらが安心です。
利用前に知っておくべきKINTO Unlimitedの「デメリット」と注意点
メリットの多いKINTO Unlimitedですが、契約形態上の制約(デメリット)も存在します。これらを正しく理解し、自分のライフスタイルに合うかを見極めることが重要です。
1. クルマは「自分のもの」にならない
KINTOはあくまで賃貸借契約(リース)の一種であり、クルマの所有権はKINTO側にあります。契約期間が終了したら、必ず車両を返却しなければなりません。
「愛着が湧いたから買い取る」という選択肢はありません。また、返却時には原状回復が必要なため、車体に穴を開けるような改造や、派手なカスタマイズは禁止されています(純正オプションやKINTO公認のアップグレードはOK)。
「クルマを自分好みにイジり倒したい」という方には不向きですが、「ノーマル+αで綺麗に乗りたい」という方には何の問題もありません。
2. 走行距離制限がある
クルマの残存価値を維持するため、走行距離には制限が設けられています。
基本設定は「月間1,500km」です。
- 3年契約の場合:合計54,000km
- 5年契約の場合:合計90,000km
- 7年契約の場合:合計126,000km
返却時にこの総走行距離を超過していた場合、1kmあたり11円(税込)などの追加精算金が発生します。
月間1,500kmという距離は、片道25kmの通勤を毎日行い、さらに週末に200kmのドライブをしても収まる計算です。一般的なユーザーであれば十分な距離ですが、毎日の長距離通勤や、頻繁な帰省などで距離が伸びる方は注意が必要です。
3. 任意保険の等級引き継ぎができない
KINTOの月額料金には任意保険が含まれていますが、これはKINTO専用の団体保険です。そのため、現在ご自身で加入している自動車保険の「等級(無事故割引)」を引き継ぐことはできません。
また、KINTO利用中に無事故であっても、その実績を将来KINTOを解約した後の保険に引き継いで等級を上げることもできません(中断証明書の発行可否は保険会社によりますが、原則として等級進行はストップします)。
ただし、若年層(特に21歳未満や26歳未満)の場合、個人で保険に入ると年間数十万円かかることも珍しくありません。KINTOなら年齢問わず一定料金なので、等級リセットのデメリットを補って余りある金銭的メリットを享受できるケースがほとんどです。
KINTO FACTORYとの違いと使い分け
最後に、よく似た名前のサービス「KINTO FACTORY」との違いを整理しておきます。
1. 対象ユーザーの違い
- KINTO Unlimited:これからKINTOで「Uグレードの新車を契約する人」向けのサービス。
- KINTO FACTORY:「すでにトヨタ車を保有しているすべての人」向けのサービス。
- KINTO以外の方法(現金購入、ローン、他社リース)でトヨタ車に乗っている人も利用できます。
- もちろん、通常のKINTO ONE契約者も利用可能です。
2. サービス内容の違い
- KINTO Unlimited:
「アップグレードレディ設計」を活かし、配線工事などが簡素化された状態で、最新機能(ハード・ソフト)を安価かつスムーズに追加できます。 - KINTO FACTORY:
既存の車両に対して、後付け可能なオプションを取り付けたり、古くなった内装(ステアリングやシート)を新品に交換したりする「リフォーム・リフレッシュ」サービスです。ソフトウェアの書き換えによる機能向上(「アップグレードセレクション」など)も一部提供されていますが、UnlimitedのUグレードほど広範囲かつ安価なメニュー展開ではありません。
結論:
これから新車に乗るなら、迷わず「KINTO Unlimited(Uグレード)」を検討すべきです。
今乗っている愛車をリフレッシュしたいなら、「KINTO FACTORY」をチェックしましょう。
まとめ:KINTO Unlimitedは「賢い選択」か?
本レポートの調査結果を総括します。KINTO Unlimitedは、現代の自動車ユーザーが抱える「コスト」「陳腐化」「メンテナンスの手間」という3つの課題を、テクノロジーと新しい契約形態で解決するソリューションです。
【KINTO Unlimitedが最適な人】
- 20代〜30代の若年層:高額な任意保険料を回避し、定額で新車に乗りたい人。
- 最新技術に敏感な人:契約後もクルマをアップデートし、常に最新の安全・快適装備を使いたい人。
- コストパフォーマンス重視の人:Uグレードの高い残価設定による割安な月額料金の恩恵を受けたい人。
- 初めてのマイカー検討者:アプリによる運転診断や、何でも相談できるディーラーメンテナンスの安心感が欲しい人。
特に、プリウスUグレードの「リッター32.6kmの燃費」と「月額1万円台からの料金」という組み合わせは、経済性を最優先するユーザーにとって圧倒的な魅力を持っています。また、ヤリスやヤリスクロスのUグレードも、エントリーモデルとしての安さと、将来の拡張性を両立した賢い選択肢です。
一方で、アクアUグレードに関しては「OTA非対応」という制限があるため、その点を理解した上で、初期コストの安さと給電機能に魅力を感じる場合に選ぶべきでしょう。
「所有する満足」よりも「利用する快適さ」と「経済合理性」を追求するなら、KINTO Unlimitedは、これからの時代のスタンダードになり得るサービスと言えます。まずは公式サイトのシミュレーションで、希望の車種が月々いくらで乗れるのかを確認してみることを強くお勧めします。
KINTO Unlimitedに関するよくある質問(FAQ)
Q1. アップグレードした装備は、返却時に取り外す必要がありますか?
いいえ、KINTO Unlimitedの正規メニューとして施工したアップグレード装備(ハードウェア)は、返却時に取り外す必要はありません。そのままの状態で返却可能です。ただし、KINTOを通さずに独自に取り付けた社外品パーツなどは、原則として原状回復(取り外し)が必要です。
Q2. ソフトウェアアップグレード(OTA)には通信料がかかりますか?
いいえ、OTAによるソフトウェア更新にかかる通信料は、KINTOの月額利用料に含まれています。Wi-Fi環境がない場所でも、車載の通信機を使って追加費用なしでアップデート可能です。
Q3. Uグレード以外のグレードでもKINTO Unlimitedは利用できますか?
いいえ、KINTO Unlimited(アップグレードやコネクティッドドライブトレーナーなどの専用サービス)は、対象車種の「Uグレード」契約者限定のサービスです。ZグレードやGグレードをKINTOで契約した場合は、通常の「KINTO ONE」となり、納車後のアップグレード機能などは利用できません。
Q4. 契約期間中に引っ越した場合はどうなりますか?
KINTO契約中に引っ越しをした場合でも、引っ越し先の近くにあるトヨタ販売店に担当を変更することが可能です。メンテナンスなども新しい担当店で受けられるため、全国どこでも安心して乗り続けることができます。住所変更手続きはWEB(My KINTO)から簡単に行えます。
Q5. 20代ですが、保険料込みで本当に安くなりますか?
はい、特に20代前半の方にとっては非常に安くなるケースが多いです。21歳未満や26歳未満の場合、個人で自動車保険(任意保険)に加入すると、車両保険込みで年間20万円〜30万円以上かかることも珍しくありません。KINTOならこの高額な保険料が月額に含まれているため、トータルコストで比較すると、ローンで購入するよりも圧倒的に安くなる可能性が高いです。

